第六条(仮の命令)
@ 警察本部長等は、第4条第1項の申出を受けた場合において、当該申出に係る第3条の規定
に違反する行為(第2条第1項第1号に掲げる行為に係るものに限る。)があり、かつ、
当該行為をした者が更に反復して当該行為をするおそれがあると認めるとともに、当該申出を
した者の身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される
ことを防止するために緊急の必要があると認めるときは、当該行為をした者に対し、
行政手続法第13条第1項の規定にかかわらず、聴聞又は弁明の機会の付与を行わないで、
国家公安委員会規則で定めるところにより、更に反復して当該行為をしてはならない旨を命ず
ることができる。
A 一の警察本部長等が前項の規定による命令(以下「仮の命令」という。)をした場合には、
他の警察本部長等は、当該仮の命令を受けた者に対し当該仮の命令に係る第3条の規定に
違反する行為について警告又は仮の命令をすることができない。
B 仮の命令の効力は、仮の命令をした日から起算して15日とする。
C 警察本部長等は、仮の命令をしたときは、直ちに、当該仮の命令の内容及び日時その他
当該仮の命令に関する事項で国家公安委員会規則で定めるものを公安委員会に報告しなけれ
ばならない。
D 公安委員会は、前項の規定による報告を受けたときは、当該報告に係る仮の命令があった日か
ら起算して15日以内に、意見の聴取を行わなければならない。
E 行政手続法第3章第2節(第28条を除く。)の規定は、公安委員会が前項の規定による意見の
聴取(以下「意見の聴取」という。)を行う場合について準用する。
この場合において、同法第15条第1項中「聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて」と
あるのは、「速やかに」と読み替えるほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
F 公安委員会は、仮の命令に係る第3条の規定に違反する行為がある場合において、意見の
聴取の結果、当該仮の命令が不当でないと認めるときは、行政手続法第13条第1項の規定 及び前条第2項の規定にかかわらず、聴聞を行わないで禁止命令等をすることができる。
G 前項の規定により禁止命令等をしたときは、仮の命令は、その効力を失う。
H 公安委員会は、第7項に規定する場合を除き、意見の聴取を行った後直ちに、仮の命令の効
力を失わせなければならない。
I 仮の命令を受けた者の所在が不明であるため第6項において準用する行政手続法第15条第
3項の規定により意見の聴取の通知を行った場合の当該仮の命令の効力は、第3項の規定に
かかわらず、当該仮の命令に係る意見の聴取の期日までとする。
J 前各項に定めるもののほか、
仮の命令及び意見の聴取の実施に関し必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。
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